科学
SGLT2阻害薬はマクロファージの泡沫細胞を抑制し、動脈硬化を防ぐと示した研究が報告されている(2015年)。1型、2型糖尿病モデルマウスを対象として、SGLT2阻害薬ダパグリフロジンまたはイプラグリフロジンの投与による効果を検証。SGLT2阻害薬によりマクロ…
SGLT2阻害薬イプラグリフロジンの薬理学的プロファイルの検証についての報告。正常マウスと、1型糖尿病モデルラット、2型糖尿病モデルマウスを対象として、イプラグリフロジンのSGLT2とSGLT1に対する阻害力と安定性を評価。SGLT2を強力に阻害。いずれの糖尿…
武田薬品工業が日本の希少疾患の現状や課題を記述した文書を2020年12月16日に発表した。 文書では希少疾患をめぐる日本の問題について大きく4点から分析。その上で希少疾患の医療を推進するための仕組み作りを行う施策として5つの提言を行っている。 www.tak…
臨床研究コーディネーターはどのようにしてGCPを学ぶかについての総説。臨床研究コーディネーターとしての経験が知識に直結するという結論。研修は知識に及ぼす影響がわずかで、研修が対面かオンラインかでは差はない結果に。 2020年4月米国総説。 Mozersky …
臨床試験の参加者個人データの共有と再利用についての総説(2017年)。 臨床試験のデータをどう共有するqか10の原則と実践的な提言に合意したと説明。欧州は個人情報の共有に厳格であり、そうした背景もあり、合意が取られている面がある。 次の通り原則を…
グローバル無作為化臨床試験における立ち上げ遅延の要因についての総説。 文献レビューを実施。主な要因は、規制、契約と予算、保険、治験薬、治験施設の特定と選択、治験施設の活動促進、非効率的なプロセスや落とし穴など。チェックリストを使用することで…
すべての疾患領域における無作為化臨床試験の実施における障壁についての総説(2017年)。 文献検索やインタビューなどから、障壁として挙げられたのは、臨床研究と試験方法に関する知識の不足、資金不足、過剰なモニタリング、制限的なプライバシー法と透明…
国際共同治験の規制をめぐって政策立案者のための倫理的枠組みについての総説(2020年5月)。 治験を推進することと、治験の参加者に損失が生じたときの保護の規制についてはトレードオフがあると指摘。新興国で、治験推進に偏る流れから、逆に保護の動きが…
システマティックレビューにおける金銭的な利益相反(COI)についての総説(2019年)。 金銭的利益相反のあるシステマティックレビューは、金銭的利益相反のないものと比べて、好ましい結論が得られることが有意に多い結果に(相対リスク1.98)。金銭的利益…
臨床研究コーディネーター(CRC)から見た国際共同治験についての見解。2007年総説より。 参加する医療機関の運用管理者である、臨床研究コーディネーターを含めた関係者の意見をオープンに共有し、チーム間で自由に議論できるようにすべきと指摘。臨床研究…
進行した胆管がんに対する新たな治療法を示した研究が報告されている。 mTOR経路を阻害した薬剤が、FGFR阻害薬インフィグラチニブに対する抵抗性を持った状態から、この薬剤への感受性を回復させる効果を持つというもの。 FGFR阻害薬への抵抗性は後天的な遺…
チップ上の「人工細胞」形成についての研究が報告されている。シリコンガラスチップ上に細胞サイズの区画を作り、水溶液を高分子膜で包んだ細胞内小胞のモデルを作成。酵素反応の調べる基盤になるとする。代謝性疾患や薬剤反応のメカニズムの研究に応用可能…
人工妊娠中絶と将来の体外受精治療の利用の関係についての研究。 人工妊娠中絶後の将来の体外受精(IVF)治療の利用と関連因子を評価。 対象者は、2000年から2009年の間にフィンランドで人工妊娠中絶を受けたすべての女性(8万8522人)。人工妊娠中絶を受け…
ヘリコバクターピロリ感染と大腸がんリスクとの関係についてのメタ解析とシステマティックレビューの総説。 47の研究から大腸がん1万7416人と比較対照となる5万5811人のデータを用いて分析。ヘリコバクターピロリ感染と大腸がんリスクの間に関係ありとの結果…
NMOSD(視神経脊髄炎スペクトラム障害)の認知度調査の結果が2020年10月19日に明らかになった。 アレクシオンファーマ合同会社が、国の指定難病の1つである視神経脊髄炎スペクトラム障害(Neuromyelitis Optica Spectrum Disorders、NMOSD)に関して一般の認…
5時30分~21時に不健康な食品や飲料の広告を制限することで小児肥満を削減できるとの報告。脂肪、砂糖、塩(HFSS)の高い食品や飲料の広告を禁止することの健康への影響を推定。5時30分~21時にすべてのHFSSの広告を撤回すると、5~17歳の子どもの中で、肥満…
進行消化器がんのctDNAシークエンシング臨床的有用性についての研究、SCRUM-Japan GI-SCREENとGOZILA試験からの検証。 包括的なゲノムプロファイリングにより、進行固形がんにおけるゲノムバイオマーカーを検証。ctDNA(循環腫瘍DNA)有用性を評価するため、…
「地位」あるいは「エビデンス」?ヘルスケアにおけるボラティリティ、不確実性、複雑性、曖昧性についての総説(2017年)。 「今日のデジタル革命は、医療従事者に多くのことを読むように強い、ほとんど何も学ばないことを強いている」と指摘。「臨床データ…
雇用不安による健康リスクを軽減する必要性、「VUCA」の時代に。 2013年、論文上で、初めて「VUCA」の略語が触れられる。不確実で複雑で曖昧な(volatile,uncertain,complex, and ambiguous)を意味している。2001年9月11日の米国同時多発テロの後に米軍によ…
閉塞性睡眠時無呼吸症候群に対する看護師および医師主導のケアを比較した無作為化試験のシステマティックレビューとメタ解析。 閉塞性睡眠時無呼吸症候群の成人に対する看護師主導の治療介入を医師主導のものと比べたすべての無作為化試験を解析。309件の論…
HPVワクチン接種と浸潤性子宮頸がんのリスクについての報告。 スウェーデン全国の人口動態および健康登録から、2006年から2017年までに10~30 歳の女児および女性167万2983人のを追跡調査。複数の条件で補正した上で、HPVワクチン接種と浸潤性子宮頸がんのリ…
虫垂炎に対する抗生物質と虫垂切除術を比較する無作為化試験についての報告。 主要アウトカムは、「European Quality of Life-5 Dimensions(EQ-5D)質問紙」を用いて評価した30日間の健康状態(スコアの範囲は0~1で、スコアが高いほど健康状態が良好。 合…
薬物未治療の2型糖尿病のアジア人に対するダパグリフロジン単独治療についてのランダム化盲検前向きフェーズ3試験の研究(2014年)。 24週治療でダパグリフロジンにより、プラセボと比較してHbA1c改善を確認。プラセボと比較して、用量依存で空腹時、食後血…
2型糖尿病の初回治療あるいはメトホルミン前治療でのナトリウムグルコース共輸送体2(SGTL2)阻害薬エンパグリフロジンの急性および慢性投与での代謝変化について研究(2016年)。 初回治療よりもメトホルミン前治療のケースの方が、ベータ細胞機能が低下し…
ナトリウムグルコース共輸送体2(SGLT2)阻害薬を用いた併用療法の2型糖尿病初回治療についてのシステマティックレビューとメタ解析(2019年)。 ランダム化比較試験を抽出し、24~26週の治療と相対リスクについてHbA1c、体重、血圧に関して算出。 4つのラン…
2型糖尿病の日本人患者に対するイプラグリフロジンとシタグリプチンの複数代謝数値への効果についての比較試験、多施設ランダム化前向きオープンラベル実薬対照試験の報告(2018年)。 一時エンドポイントは、12週時点で体重増加を伴うことなくHbA1cの0.5%…
「2020年度ヒトバリアントデータ研究倫理勉強会 」AMED臨床ゲノム情報統合データベース整備事業(溝上班)を10月17日にオンライン上で開催。 同事業においては、日本人疾患バリアントデータベース(MGeND)を2018年3月に公開。疾患バリアントデータの登録受…
「深層ニューラルネットワークによる 病理組織像の構造化」をテーマとする講演が10月31日に開催される。 東京大学 AMED iD3 キャタリストユニットによる「第1回 Top Runners in TRS」として行われるもの。講演者は、東京大学大学院医学系研究科衛生学教室教…
コーヒーの飲用と転移性大腸がんの死亡率との関連についての研究。 進行性または転移性大腸がんの患者1171人を対象としてコーヒー飲用と病気進行および死亡との関連を分析。カフェインの有無でも調べている。 男性が694人、年齢は中央値が59歳。追跡期間の中…
アスピリン、スタチン、メトホルミンと肺がんリスクと死亡率との関連についての分析結果。 2002~2003年に国の健康調査を受けた73万2199人を対象として、薬剤と肺がん罹患と死亡率との関係を分析。2004年から2013年まで追跡調査。 メトホルミン使用は肺がん…