インフルエンザHAの軸部分はユニバーサルワクチンのターゲットになるのか。HAの軸部分は、インフルエンザウイルスで変異が起こりづらいので、これを狙ったワクチンは有望と見られる。課題はこの軸への免疫反応が強また場合に、これに耐性を持つウイルスが出現し、免疫が効きづらくなる恐れがあること。実験するとA388Vという変異ができることが分かった。人では変異したウイルスは増殖しにくいのだが、中和抗体に耐性を示した。野生型のウイルスと一緒に培養すると変異型が増殖しやすいことは確認。ユニバーサルワクチン開発の障害になる可能性が示されることに。2020年米国研究。
Park JK, Xiao Y, Ramuta MD, et al. Pre-existing immunity to influenza virus hemagglutinin stalk might drive selection for antibody-escape mutant viruses in a human challenge model [published online ahead of print, 2020 Jun 29]. Nat Med. 2020;10.1038/s41591-020-0937-x. doi:10.1038/s41591-020-0937-x