新型コロナウイルス感染症において1型インターフェロンの効果をめぐる総説。新型コロナウイルス感染症では、1型インターフェロンの減少と炎症を促進するサイトカインの増加が特徴で、それが重症化につながってくる。これまでSARSやMERSではインターフェロンの治療効果は存在しそうであると確認されている。新型コロナウイルスに対する効果はまだ分からない。これまでの研究からは、1型インターフェロンの作用やこれを作り出す形質細胞様樹状細胞の役割は分かってきている。治療への応用や抗ウイルス薬との併用についての臨床試験の結果は待たれる。2020年フランス総説。
Sa Ribero M, Jouvenet N, Dreux M, Nisole S. Interplay between SARS-CoV-2 and the type I interferon response. PLoS Pathog. 2020;16(7):e1008737. Published 2020 Jul 29. doi:10.1371/journal.ppat.1008737
