新型コロナウイルスに伴うマルチシステム炎症症候群に関連した子どもの白赤芽球症と形質細胞様リンパ球についての報告。
7歳女児が4日の発熱、嘔気嘔吐、下痢、暗色尿のため、PCR検査を受けて新型コロナウイルス感染症と判明。全身の炎症症状と肝臓の酵素やDダイマーが増加。2日間の入院で血液検査の結果は次の通り。白血球が大幅に増加、ヘモグロビン減少、血小板はやや多め。好中球の幼弱細胞が現れ、単球やリンパ球が少ない。形質細胞様リンパ球を確認。赤血球の大小不同。プレドニゾロンとアスピリンでこうした変化は4日で回復。
子どもで珍しいマルチシステム炎症症候群。川崎病の特徴を持った子どもの新型コロナウイルス感染症で確認されている。形質細胞様リンパ球は子どもの新型コロナウイルス感染症ではよく確認されるが、白赤芽球症は珍しいとの経験。子どもの新型コロナウイルス感染症が示す症状の幅広さを知る上で重要と指摘。
2020年8月米国研究。
Lee WS, Margolskee E. Leukoerythroblastosis and plasmacytoid lymphocytes in a child with SARS-CoV-2-associated multisystem inflammatory syndrome. Blood. 2020;136(7):914. doi:10.1182/blood.2020007132