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急性骨髄性白血病でのFLT3阻害、ソラフェニブに絞った総説

2016年の総説より。FMS様チロシンキナーゼ3は、急性骨髄性白血病(AML)で最も一般的な遺伝子変異。FLT3の変異はAML患者の最大30%で確認され、遺伝子変異とは膜近傍ドメイン内遺伝子縦列重複(FLT3-ITD)あるいは1塩基変異がある。FLT3阻害薬の治療効果が評価検証されている。

最も一般的に使用されるのがソラフェニブ。肝細胞がんや腎細胞がんで承認され、単独あるいは化学療法との併用、他家移植不成功後、移植後維持療法として用いられる。このほかレスタウルチニブ、ミドスタウリン、クレノラニブ、ギルテリチニブ、キザルチニブで結果が出てきている。再発例で一時的な効果にとどまる場合も多いが、導入化学療法と併用、他家造血幹細胞移植の地固め維持療法として有効となる。

Antar A, Otrock ZK, El-Cheikh J, et al. Inhibition of FLT3 in AML: a focus on sorafenib. Bone Marrow Transplant. 2017;52(3):344-351. doi:10.1038/bmt.2016.251

科学

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